各市町村役場・行政機関を通じ、日本・侍士の会が地域に密着し,人と人を結び世に出ない話題を集めローカルな特色のある取材を行い、その地の特産物である海の物山の物川の物という食材や地場の焼酎等を取り上げていきます。その際、各地域にある侍士の会加入店も特派員になり、情報収集し、またその地方の活性または、宣伝する場(チャンス)を提供したいと考えました。ですから、このページの情報は、焼酎に関することなら、何でもオッケー!公序良俗に反しない限り。各特約店の方々からの焼酎情報や一般の方からの話題もお楽しみいただければ幸いです。 
                   
 
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 ◎おいどんが故郷に侍もいれば、お城もあるぞ!
 新本格焼酎の香り
故郷探訪キャラバン隊
     
第3回 訪問先 【松山町】 12月11日(火)
小さな町の一大村興しで活性する「やっちく」松山町
☆松山町 14年11月末現在
 人口 男 2,404人
     女 2,672人     計 5,076人
 世帯 1,953 戸
財部町から30分程南下したところに「松山町」はあります。
志布志や大崎町に行く時、必ず通ります。財部町の場合も国分や空港に行く時は、素通り通過していかれる町ですが、「松山町」も同様な地域性がありながら、どこか違うところがありました。一年中、髭(ひげ)を伸ばした侍(サムライ)のグループがいるらしい。鎧、カブトも着るらしい。焼酎まで、造ってしまった。そこで、今回は財部「侍士の会」から献上の品を持って、一献かたむけ語り合おうと一つ企て(くわだて)たのです。
〇師走という時期に入り、慌しく決行。財部からのキャラバン先鋒陣数は2名。後方から2名追ってくることになっているが、戦(いくさ)にいくわけではないのに、なぜか心が騒いでいる。なぜだろう?
「いざ、見参!やっちく松山藩

 末吉町を抜け、松山へ下る前の茶園の中で、こんな看板。「やっちく」とは、野菜畜産という意味だそうだ。なるほど、牛の上に有名な松山メロンが乗っている。


キャラバン隊が松山町役場に到着したのは3時前。さっそく、経済課(永田丈生課長)を訪ね、今井善文(課長補佐)さんと職員高野利彦さんに同行していただき取材地に向う。(松山町役場前にて)
☆道の駅「松山」やっちくふるさと館
お城を感じさせる外観。この中で、やっちくの猛者(もさ)若武者(つわもの)達が待っていた。これが侍士同士、初交流の始まり。
中では松山町の物産が置かれ販売されています。奥には、食事などができる座敷の会場があり和風で落ち着いた雰囲気。厳かに「やっちく松山藩」を盛り上げている方々をその座敷で紹介され、代々の藩主や有志の方々から松山町の現状や取り組み・考え方・将来の希望などお話をしていただいた。
「松山町出身の皆さーん!懐かしい松山の景色ですよー!
※宮田山の山上に水を貯え松山の農地に水を灌漑(かんがい)して緑豊にする畑かん事業の施設から展望。左に志布志、眼下に松山が、そして遠くに開聞岳が小さく見えた。
この人紹介
◎農産物への取り組みも大変なこだわりをもっている!
松山町は独自の挑戦を自ら楽しんでされている人が沢山いました。それは、松山町の自然を思い、人間にやさしい環境を考えた物つくりでした。それは、人の輪もつながっていました。
★長利 守 さん  きじ養殖業 (松山町泰野) 
長利さんとは、防犯と無線の繋がりで盃を交わす仲。以前から松山での取り組みを聞いていて、必ず現場を見てみたいという思いが今回実現しました。

 最初、見せていただいたのは網に囲まれたお茶畑。6反保有しています。この中にキジを草の生える時期に放鳥すると、草が生えず、自然の肥料や土つくりになり見渡す限りのきれいな自然環境の中で美味しいお茶が栽培できるそうです。今では、キジの買い付けも順調で、お茶が口コミで足りないくらいの注文があるぐらいです。アイガモ農法の米栽培は経験もしましたが、これは初めて見ました。これほどの徹底ぶりには、かなり驚きました。
身を刺すような寒風の中でしたが、丁寧に一つひとつ説明をしていただきました。ありがたいことです。長利さんの見事な茶園の内容もさることながら、お茶の一枚一枚の色のつやの良さを目の当たりにすると、本当に言葉がありません。長利さんが「一度観に来て下さい」と云われていたのが、この自慢の畑でした。今の時期はキジの出番は無く、山の広大な畑に移されていた。
狐が掛かっている!
 偶然、遭遇した。キジやヒヨドイが飼育されている育舎場。頻繁に狐が山から出てきて鳥を狙ってフェンスの下を掘るので、罠が仕掛けてあるそうです。たまたま、野生の狐を目撃することができました。大きい!尻尾までだと80センチぐらいはありました。罠を外すと一目散に山に帰っていきました。子供の頃は昔からよく狐にだまされる話を聞いたが・・・。
が逃げていった山の方向にかなり広い囲いがありました。天井も覆われていました。キジが放鳥されていて、所々に植えてあったトウモロコシや植木はすべて食べられていました。草1本無く、砂漠化していました。多い時は、6,000羽が放鳥されています。
★★ 坂元修一郎さん 坂本園製茶 (松山町新橋)
経営者である坂本さんの本業は製茶業を営む。彼は自分用としてボカシ肥料を製造しています。魚粉やトウモロコシ・麦などを原料として、4ヶ月をかけて完成させるこだわりの肥料です。「海から土へ還す。また、海に帰る。」(自然の中での循環を重視した考え方。)微生物により土に返(かえ)ります。これも口コミで広がり譲って欲しい農家が絶えない話題の肥料です。

◎彼のもう一つの顔は、やっちく松山藩の3代目藩主。一年中、髭を伸ばし武士そのものの風格があります。後ほど、紹介しましょう!
 良く観ると、ダニのような生物がウジャウジャ。臭いも悪くなく、積み重ねてある肥料が自然に崩れていくのが、確認されたが、これは中の微生物が動いているからだそうです。臭いも悪くない。現在は、年間2万袋強、500トン前後良く売れている。1袋700円で、このうち儲けは30%弱のおよそ200円。しかし費やした時間を考えると赤字ではないのか・・・。(元肥に向くが追肥に向かない。じわじわと効くところが特徴です。)
※坂本さんの茶園の土壌は鉄筋を差し込むと1m50cm以上も、簡単にズブリと入っていく。「土壌づくりから美味しいお茶つくりへ」が売りです。「時間もかけるが手も心もかける逸品造り」がありありと見えてきます。
★★★ 下曽小川 省一さん  「道の駅」支配人
道の駅の駐車場の前にあるのが、「苺(イチゴ)栽培ハウス」下曽小川さんは、道の駅の支配人であり、イチゴ栽培も手がけています。また家に帰ると酒屋さんでもあります。ここで栽培されるイチゴは、道の駅でしか購入できません。途中、都城の編集局員(カコイさん)も合流して、説明を聞きました。8畝(うね)の広さのハウス2棟を見学させていただきました。「道の駅」などの公社つくりのなかで、関連産物「イチゴつくり」などの取り組みは「リスクもありますが、首をかけるくらいの気合でやっています!」と云われ、並々ならぬ燃える思いを曽小川さんに感じた。
 クリスマスや正月前で一番のシーズンだというに、まだハウス内のイチゴはほとんどと白い花と実?このイチゴは8畝の畑に5トンの「ボカシ肥料」を使用し、23センチから30センチへと広く植え、大事にして大きく育てる。

 3年目にしてやっと結果が出た苗でした。品種は「とよのか」で急激に葉を茂らせることをせず抑えながらじわじわと成長させ、活力のある実が重たく大きく詰まったイチゴの実を栽培しています。

 葉や実の細胞が詰まっているので、目に見えない良い影響があるらしい。年明けから6月中旬まで収穫できるそうです。

 イチゴ狩りが出来ます。「食べたらわかる!子供が一番知っています」道の駅のみ購入できます。
◎3ヶ所の取り組みの取材を終える頃には、既に外は暗く「ダレヤメ時間」。さあ!松山町では何を飲み何を食しているのだろう?また、参加され会える方たちはどのような人物だろうか?
★★★★ サムライが集まると合戦がはじまるか?
夜な夜な村興しの気勢があがる粋な店らしい。「懐(ふところ)に入りましょうか」いざ、出陣!
役場前(家族居酒屋 花ん華
※参加者敬称は省略させていただきます。)
編集局2名
財部〜前畑 浩一
都城〜栫 昭一  
財部町役場企画課 富岡 豊文
財部町きらめき公社「きらら館」館長 吉留克巳
松山町役場経済課課長 今井 善文
同上 職員  高野 利彦
道の駅「松山」株式会社「やっちくふるさと村」支配人
        4代藩主 下曽小川 省一
坂元園製茶 3代目藩主 坂元 修一郎
きじ養殖業  長利 守
居酒屋「花ん華」  野村 広志
大隅酒販株式会社 取締役営業部長 中村 俊治
他 4名
南日本新聞社 大隅支局長 柴立 浩一
鹿児島新報社 大隅支局長 幸田 康則
松山名産「メロンワインで乾杯しました
お互いの紹介を終え、さっそく老中の音頭で「乾杯」。今日、お世話になった方々とやっちく松山藩を支え松山町を盛り上げている人々が一堂に揃っていました。気合が入っています。皆さん、乾杯する時の腕の伸びが違います。
中心の方が「花ん華」のご亭主。左が3代藩主の実弟。彼も見て下さい。髭(ヒゲ)があります。11月にある“大隅の國「やっちく松山藩」”という一大イベントのために一丸となっています。うらやましい程の連帯を感じました。実績と自信の顔です。
◎松山には村興しにかける焼酎があった!
このポスターは3代藩主の坂元さんが描いたものです。これがイベントには欠かせない。またこれが元に焼酎のラベルになっています。焼酎の名は「若武者(つわもの)」と云い、7種類の絵柄のラベルがあります。約300本×7で年間2100本ほどが販売されている。
今回は専用の壷に移して振舞われました。香りが優しく、口当たりも良く地元の方は主にロックや水割りで呑んでいるようです。わたし達は両刀で!どちらも美味い! 若潮の瓶に入った「50匹入り熊蜂焼酎」・メロンワイン・侍士の門・若武者。熊蜂は長利さんが捕って造ったもので、度数も高い。「母ちゃん、今夜は呑んでな・・・」と心でつぶやき、、コップで波なみと注いでもらう。もちろん、すぐにカラになる。
蝦夷鹿(エゾシカ)の刺身。新鮮で、鹿児島松山町で食せるとは、思いもしませんでした。猟友会の長利さんのおかげです。
長利さんの放鳥された「きじ鳥」の刺身。焼酎好きにとって、今夜は最高の肴が揃いました。花ん華では、地元の食材を利用したおでんや、地鶏の刺身がメインディッシュ。おでんは、追加で出していただきました。
すぐに打ち解け濃い交流となるには、さほど時間は必要ありませんでした。初めこそ侍らしくじっとしていましたが・・・。でも、その時間はあっと過ぎてしまう。
☆ところで、松山の人々は何という焼酎を飲まれているのですか?
岩の泉」「ハイカラさん」「若潮」「おやっとさあ」を飲む。最近は霧島が多いそうです。昔は、「」という旨い焼酎があったと聞きました。
☆「侍士の門」を失礼ながら3代目藩主に献上致しました。松山陣中にてにこやかに財部と松山が結ばれた瞬間でした。

ナンコ合戦
 財部町の道のオアシス「きらら館」で見つけた加工品「ナンコ台」とを献上しました。しかし、それが合戦へとつながった。首を洗い対戦したが相手も松山きっての猛者。負けた時の呑みっぷりもたいしたものでした。焼酎が注がれていた盃がコップ一杯に変わる。私も、一気に締めでぐっと一杯。

「終(したっ!)」
※財部の「きらら館」の館長も鹿屋での仕事を追え合流。松山の道の駅の支配人と対談し、支配人より貴重な指導などをいただきました。お互い「道の駅」の有り方で意気投合。また、隣町の大隅町からは南日本新聞社と鹿児島新報社から親睦と情報交換の協力のために今回も訪ねていただきました。
☆☆今年最後のキャラバン隊も「松山町」で楽しく無事終了!
紹介しました取り組みや物産のお問い合わせは下記まで

 ◎鹿児島県松山町役場 経済課
   0994−87−2144 FAX 0994−87−2593
  松山町役場ホームページ
  http://www.town.matsuyama.kagoshima.jp/
 ◎道の駅「松山」
   0994−87−3800 
編集後記
財部町役場から
「おみあげにするものが何かないか?そのひと言から焼酎をつくった。」どの町でもよく特産品を開発しているが、この町の特徴は、焼酎を作ったということではなく、仲間みんなで作ったものであることです。個人で作ったすばらしい特産物や焼酎は世の中にはいっぱいありますが、個々が持っている技術・知識・人脈をいかして、肥料を作るひと、原料を作るひと、ラベルを作るひと、そして、みんなが語らう場をつくるひと、みんなのエキスが入った焼酎はうまい!
 仲間の力が集まった焼酎が今後ももっと大きくなることを確信したキャラバン隊になりました。

編集局から

キャラバン隊で訪問する町には、それぞれの多くの歴史が残り大切に語り継がれています。松山町の歴史は、さびれいく過疎の町の中で町民が一丸となり「やっちく松山藩」を開藩をして「春・秋の陣まつり」を14年間も継続して広く町の知名度をあげ、町つくりへ熱い情熱で取り組んできた地元「村興し実行会」の努力と実績が松山のすばらしい歴史であったと大変感動しました。羨ましくもありますが、近くの町にこのような人達がいるというだけで誇りに思います。
◎各町の皆様、昨14年は取材先で大変お世話になり有難うございました。
松山町からのプレゼントの申し込みは終了しました!
 E-mail:maehata@vesta.ocn.ne.jp
鹿児島横断・全町訪問(宮崎の一部も検討枠)
薩摩・大隅「本格焼酎の香り」故郷探訪キャラバン隊
主催 日本・侍士の会      後援  財部町
【目的】
山の物・海の物・川の物あるところに焼酎の香りありと、会のHPを利用して正式に財部町の後援を戴き、町の観光や「侍士の門」を含む特産品、文化のPRを行いながら県内各町を訪問取材し、「五分の目編集局」に掲載します。公式に情報交換しながら、御互いの町をPR制作していきます。あなたの町にもあなたの村にも、訪問しますよ!!

次回の予告
新春15年のキャラバン隊は節目として、薩摩藩主「島津」の本拠地という歴史を探訪し、宮崎を代表する焼酎メーカー霧島酒造もある宮崎「都城」を取材します。その後、鹿児島県を訪問して行きます。


読者の皆様へ
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五分の目編集局
maehata@vesta.ocn.ne.jp
五分の目編集局長より